韓国語の陽母音と陰母音について

韓国語文法勉強 韓国語の陽母音と陰母音について 使い方と例一覧

韓国語の「陽母音」と「陰母音」、母音から始まる語尾と動詞や形容詞が組み合わさる時の活用で悩んだことがある方なら中性母音を使って陽性母音と陰性母音をクリアに!マスターしちゃいましょう♪

今回は、韓国語の「陽母音」と「陰母音」について勉強してみたいと思います。

実は・・・こんなのがあるって知りませんでした。
韓国語教師や韓国語講師になろうとしてる人でもない限り、ネイティブでも知らない人が多いと思います(笑

動詞や形容詞と、母音から始まる語尾が組み合わさる時の活用の基本変化がありますが、
代表的に「~아 / ~어」で言うと、二種類に分かれます。

韓国語語尾勉強 ~아 / ~어 [~ア] / [~オ] 〜して、〜くて、~だよ、~なの 使い方と例一覧
~아 / ~어[~ア] / [~オ]〜して、〜くて、~だよ、~なの

この時、「~아」と「~어」のどちらと組み合わさるべきなのかわからなくなることがありますよね。

陽母音と陰母音とは? 양성모음과 음성모음이란?

陽母音(양모음)は、陽性母音(양성모음)が短くなった言葉みたいです。

韓国語で「양모음」というと、私は「羊の集まり( 모음)」っぽく聞こえるので、「양성모음」で音声を用意してみました。

「음성모음」というと私は聞きなれないためか「音声の集まり」だと思ってしまうのですが、「陰性母音」のことだそうです。ちなみに「음모음」で辞書で調べても出てきませんでした。

音声で発音を確認
양성 모음[ヤンソンモウ]
陽性母音
音声で発音を確認
음성 모음[ウソンモウ]
陰性母音

陽母音とは・・・「어감(語感)이 밝고 산뜻한 모음」=「語感が明るく爽やかな母音」だそうですが、正直意味がわかりません(笑
「‘ㅏ’, ‘ㅗ’, ‘ㅑ’, ‘ㅛ’, ‘ㅘ’, ‘ㅚ’, ‘ㅐ’」などが陽母音にあたります。

陰母音とは・・・「어감(語感)이 어둡고 큰 모음」=「語感が暗く大きい母音」「‘ㅓ’, ‘ㅜ’, ‘ㅕ’, ‘ㅠ’, ‘ㅔ’, ‘ㅝ’, ‘ㅟ’, ‘ㅖ’」など。暗いって思ったことはなかったんだけどな・・・(笑

 

次は、中性母音というのを取り入れて陽母音と陰母音を見てみましょう。

中性母音とは? 중성모음이란?

音声で発音を確認
중성 모음[チュンソンモウ]
中性母音

中性母音として、「ㅡ(으)」と「ㅣ(이)」:棒一つのものって覚えておきましょう。

※実際「ㅡ(으)」は陰性母音に含まれるようですが、ここでは理解しやすくするため、中性母音として扱います。

この中性母音を軸に「陽母音」と「陰母音」を見てみましょう♪

まずは「ㅡ(으)」を中心にした時の陰陽について。

「ㅡ(으)」の横棒線を‘地’だと考えてみましょう。
上に縦棒線がついた「ㅗ(오)」が陽母音で(地上)、
下に縦棒線がついた「ㅜ(우)」が陰母音です(地下)。

次は「ㅣ(이)」についてです。

「ㅣ(이)」の縦棒線を‘西と東の境界線’だと考えてみましょう。
左に横棒線がついた「ㅓ(어)」が陰母音で(西)、
右に横棒線がついた「ㅏ(아)」が陽母音です(東)。

要は、自然で言う‘太陽の光が届くかどうか’ってことを文字に当てはめたって感じですかね。

陽母音の活用・単語例

陽母音は「‘ㅏ’, ‘ㅗ’, ‘ㅑ’, ‘ㅛ’, ‘ㅘ’, ‘ㅚ’, ‘ㅐ’」など、たくさんあると書いていますが、ここからは活用法のしやすさに合わせて下の4つに絞ってご紹介します。

’, ‘ㅑ’, ‘’, ‘ㅛ’

上のように4つに絞りましたが、実際は語幹が「ㅑ」母音で終わる単語は少ないですし、「ㅛ」母音で終わる単語は調べてもまだ見つからないので、「ㅏ」「ㅑ」と「ㅗ」だけを覚えておくといいと思います。
※「ㅛ」で終わる語幹を持つ単語があったら見つけ次第更新します📝

音声で発音を確認
같다 > 같아[カタ]
同じだ、同様だ語幹「같」の母音は「ㅏ」
音声で発音を確認
말다 > 말아[マラ]
(途中で)やめる、中断する
巻く、混ぜる
語幹「말」の母音は「ㅏ」
音声で発音を確認
맞다 > 맞아[マジャ]
当たる、打たれる、もらう、合う、似合う、正しい、迎える語幹「맞」の母音は「ㅏ」
音声で発音を確認
얇다 > 얇아[ヤバ]
薄い、浅はかだ、色が薄い語幹「얇」の母音は「ㅑ」
音声で発音を確認
얕다 > 얕아[ヤタ]
浅い語幹「얕」の母音は「ㅑ」
音声で発音を確認
보다 > 보아 / 봐[ボア] [ボァ]
見る、会う語幹「보」の母音は「ㅗ」
音声で発音を確認
알아보다 > 알아봐[アラボァ]
調べる、見つける、記憶する、分かって認める語幹「알아보」の母音は「ㅗ」
音声で発音を確認
오다 > 와[ワ]
来る、降る語幹「오」の母音は「ㅗ」

※「가다」「사다」「오다」「보다」のような、語幹にパッチムがなく母音で終わる単語の場合、「가다⇒가아」「오다⇒오아」ではなく、母音「ㅏ」が重なる場合は「ㅏ」を1個取ってしまい「가다⇒가」のようになり、母音「ㅗ」で終わる場合は「ㅘ」のように合体させ「오다⇒와」になります。
また「보다」の場合「보아」「봐」の両方使いますが、「오다」の場合「오아」とは言わず「와」だけを使います。

陰母音の活用・単語例

陰母音も「‘ㅓ’, ‘ㅜ’, ‘ㅕ’, ‘ㅠ’, ‘ㅔ’, ‘ㅝ’, ‘ㅟ’, ‘ㅖ’」のようにたくさんあって、プラス+で陽母音と言った「‘ㅚ’, ‘ㅐ’」まで、活用時は陰母音になるとかで・・・複雑です。

현대국어에서는 모음조화가 온전히 규칙적이지는 않아서 ‘ㅐ, ㅚ’가 양성모음임에도 이어지는 어미는 음성모음 형태인 ‘-어’입니다.
現代国語では母音調和がすべて規則的ではないため、‘ㅐ’と‘ㅚ’は陽母音なのにも関わらずあとに来る語尾は陰母音の‘어’です。参照元

そのため、陰母音は「‘ㅏ’, ‘ㅑ’, ‘ㅗ’, ‘ㅛ’(アヤオヨ)」以外!と覚えると簡単🤓

‘ㅏ’, ‘ㅑ’, ‘ㅗ’, ‘ㅛ’ 以外

中性母音「‘ㅣ’」も陰母音と同じ活用法になります。

音声で発音を確認
굽다 > 굽어[クボ]
曲がる、屈折する、屈む語幹「굽」の母音は「ㅜ」
音声で発音を確認
묻다 > 물어[ムオ] [ムロ]
聞く、尋ねる、問う語幹「묻」の母音は「ㅜ」
&「묻다」はㄷ変則活用
音声で発音を確認
세다 > 세어 / 세[セオ] [セ]
数える、数を取る語幹「세」の母音は「ㅔ」
音声で発音を確認
적다 > 적어[チョゴ]
書く、記す、記録する語幹「적」の母音は「ㅓ」
音声で発音を確認
풀리다 > 풀리어 / 풀려[プリオ] [プリョ]
ほどける、ほぐれる、解ける、解除される、和らぐ語幹「풀리」の母音は「ㅣ」
音声で発音を確認
되다 > 되어 / 돼[トェオ] [トェ]
なる、出来上がる語幹「되」の母音は「ㅚ」
音声で発音を確認
끝내다 > 끝내어 / 끝내[ックンネオ] [ックンネ]
終わらす、終わらせる語幹「끝내」の母音は「ㅐ」

※上の例にあった「세다」「끝내다」のように、「ㅔ」や「ㅐ」母音で終わる語幹の単語は、あとにつく「어」が省略されるのが一般的のようです。
「풀리다」のような「ㅣ」母音で終わる語幹の場合「풀리어」を短くして「풀려」と発音することが多いです。

陰母音の場合、「~아 / ~어」の例だとわかりづらい単語もありますよね。

過去形「~았어 / ~었어」でも見てみましょう。

굽었어, 물었어, 세었어, 적었어, 풀렸어, 되었어 = 됐어, 끝내었어 = 끝냈어

中性母音の活用・単語例

「陽母音」と「陰母音」を分ける時、軸として見ていた「中性母音」は「‘ㅡ’, ‘ㅣ’」の二つありました。

‘ㅡ’, ‘ㅣ’

※「ㅡ(으)」は陰母音に含まれるようですが、ここでは理解しやすくするため、中性母音として扱っています。

しかし、活用法として分けるなら、「‘ㅣ’」が「陰母音」、「‘ㅡ’」が「中性母音」というか例外ではないかと思います。

それぞれ例を見てみましょう。

「ㅣ(이)」の活用例

音声で発音を確認
알리다 > 알리어 / 알려[アリョ]
知らせる語幹「알리」の母音は「ㅣ」
音声で発音を確認
계시다 > 계시어 / 계셔[ケショ]
おられる、いらっしゃる語幹「계시」の母音は「ㅣ」
音声で発音を確認
느리다 > 느리어 / 느려[ヌリョ]
遅い、のろい、緩い語幹「느리」の母音は「ㅣ」

「알리다」「계시다」「느리다」どれも語幹が「ㅣ」母音で終わっています。そして陰母音時の「~어」がついて「알리어」「계시어」「느리어」になります。しかし、このままの形はほとんど使われず「알리어⇒알려」「계시어⇒계셔」「느리어⇒느려」のように略されます。

ㅣ + ~어 = ㅣ어[イオ] ⇒ ㅕ[ヨ]

알리 + ~어 = 알리어 ⇒ 알려

계시 + ~어 = 계시어 ⇒ 계셔

느리 + ~어 = 느리어 ⇒ 느려

「ㅡ(으)」の活用例

音声で発音を確認
바쁘다 > 바빠[パッパ]
忙しい語幹「바쁘」の母音は「ㅡ」
音声で発音を確認
이쁘다 > 이뻐[イッポ]
キレイ、美しい、可愛い語幹「이쁘」の母音は「ㅡ」

「바쁘다」も「이쁘다」も語幹が母音「ㅡ」で終わっていますが、活用が異なります。
調べたら、「ㅡ」は無視して、その前の母音で判断するようです。

下の例のように、

바쁘 – ㅡ = 바ㅃ + ~아 = 바빠

이쁘 – ㅡ = 이ㅃ + ~어 = 이뻐

1個目は「ㅡ」が陽母音として使われる場合:

音声で発音を確認
바쁘다 > 바빠[パッパ]
忙しい語幹「바쁘」の「바」の母音は「ㅏ」
音声で発音を確認
모으다 > 모아[モア]
集める語幹「모으」の「모」の母音は「ㅗ」
音声で発音を確認
아프다 > 아파[アパ]
痛い、苦しい語幹「아프」の「아」の母音は「ㅏ」

2個目は「ㅡ」が陰母音として使われる場合:

音声で発音を確認
이쁘다 > 이뻐[イッポ]
キレイ、美しい、可愛い語幹「이쁘」の「이」の母音は「ㅣ」
音声で発音を確認
쓰다 > 써[ッソ]
書く、使う語幹「쓰」の母音は無視して陰母音
音声で発音を確認
슬프다 > 슬퍼[スポ]
悲しい語幹「슬프」の「슬」の母音「ㅡ」は無視して陰母音

※「쓰다」「슬프다」のように、「ㅡ」しか判断する母音がない場合は、陽母音ではない=自動的に陰母音になるそうです。

ここまで陽母音・陰母音のどちらのものとして判断すればいいのかを、語尾「~아/어」で勉強してみました。
しかし陽母音として適用されるべき「알아=知ってる」「바빠=忙しい」「아파=痛い」などを、「알어」「바뻐」「아퍼」と言っちゃう時があります。

例外の単語「하다」

「하다」も形としては「陽母音」のはずですが、例外で「여」をつけます。

音声で発音を確認
하다 > 하여 / 해[ヘ]
する、やる
音声で発音を確認
하다 > 하였다 / 했다[ヘッタ]
した

※音声は、よく使う「해」と「했다」で発音しています。

韓国語単語勉強 하다 [ハダ] する、やる 意味・活用・読み方と音声発音
하다[ハダ]する、やる

もちろん他の「하다」が付く動詞と形容詞も同じような活用になるので、「하다」だけは例外として覚えましょう。

音声で発音を確認
좋아하다 > 좋아해[チョアヘ]
好き、好む、好く、嬉しがる
音声で発音を確認
편하다 > 편해[ピョンヘ] [ピョネ]
楽だ、安らかだ、気楽だ、便利だ

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